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刑務所良品 Made In PRISON

TOKYO STYLE (ちくま文庫)』や『ラブホテル―Satellite of LOVE (アスペクトライトボックス・シリーズ) (ASPECT LIGHTBOXシリーズ)』などで知られる
都築響一が2008年に出した写真集『刑務所良品―Made in PRISON (アスペクトライトボックス・シリーズ)』からおもしろ雑貨をご紹介。

と、その前にこの本のタイトル「刑務所良品」とは、
文字通り刑務所内で受刑者によって作られた製品を指し、
実際に販売されています。
要は受刑者が出所した後、
手に職をもっていれば社会復帰したとき困らないのと、
ここで得た収入がしばらくの生活の支えになるということの二点が
作業所の存在する主な理由だと思うのだけど、
この本は、刑務所で作られた製品をまるでカタログのように
物欲を煽るつくりになってます。(なにか欲しいものはないかな?っと!)

トリオフォーの山下さんに教えてもらった
中山憲治の著書『馬券偽造師―夢の万馬券を手に入れた男』の中で、
実体験としての
刑務所作業製品(キャピック)のよさについてふれてあったことを思い出しました。
「デザインは・・・正直いまいちだけど、質はすごくよい!」ということが
レポートされていたと記憶しています。
ワタシも刑務所作業製品が展示・販売される横浜刑務所にいってきて
確かな品質を目の当たりにしました。
デザイン性をそんなに要求しない本棚などであれば
無印良品やIKEAなどで買うより絶対お得だと思います。

その展示ルームでもっとも気になったのがコレ。

maekake.jpg
(↑写真は?CAPIC e-shop?より転載させていただいてます。)

函館の少年刑務所で作られたという

前掛け

しっかりした素材。
おまけにリバーシブルとキタ。

『出没!アド街ック天国』でも薬丸印の新名物として、
取り上げられたそうです。

それで、肝心のデザインというと、
ロゴのような「獄」が中央に位置し、
その両脇に「本日開監」「創業明治弐年」、
下には「PRISON」と英語表記があります。
もっとも注目なのは、
一番上の「はこだて」の頭についた読めない造語。

hako.gif

まるで受刑者を函館の函(はこ)で囲っているようで、
誰かが工夫した痕跡の残るキッチュになっていると思います。

東京キッチュで取り扱えないものかと、
メールを出してみたのですが、
「PRISON」と書いてあるにもかかわらず、
輸出っぽいことはダメということで残念な結果に終わりました。
(ということは、この「PRISON」という表記、日本人の英語への憧れが照らされるナイスナンセンスということ・・・か・・・。)

この商品はコチラで買えます。
CAPIC e-shop >>

それにしても
都築響一はラブホテルといいい、刑務所といい
日のあたらない側面を照らす名手だと思います。

刑務所良品―Made in PRISON (アスペクトライトボックス・シリーズ)

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