朱色の裃を着た今戸焼人形「大黒天ねずみ」と「白ねずみ」。まずは左手の「大黒天ねずみ」からご紹介いたします。今戸焼・土人形の作者、尾張屋・金澤春吉翁（明治元年～昭和19年）が残した人形を元に、丸〆猫の作家でも知られる吉田義和さんが今回の作り手です。 後ろに堂々と記されてた「大黒天」の文字が、はてなんだろう？と興味をそそりますが、吉田さんの解説にある通りこの「大黒天ねずみ」の名前やデザインに江戸っこの言葉遊びが含められているようなのです。そのまま転載すると、手にもっている二股大根が表すのは、"恵比寿大黒"。それが"恵比寿大根食う"となり、"ねずみ大根食う"から最終的に「ねずみ大黒」なのだそうです。ちなみにねずみは大黒様の神使といわれ大黒様と非常にゆかりの深い動物です。

続いて右手の白ねずみ。 こちらは、耳の盛り、お尻の小さな孔（尻尾が入るところ）などを近世遺跡の出土物から考察し、想像をめぐらし作ったねずみの土人形です。シンプルで実際の小鼠と同じぐらいの大きさではないでしょうか。尻尾に関しての資料はなかっようなので、着色し古紙を細く切った針金に巻きつけ尻尾がデザインに馴染むよう工夫され完成させたとのことです。縁起の良い宝珠も描きいれ、ピカチューもびっくりのスーパーラットになりました。
どちらも角度によっては笑っているような表情です！！！2020年限定とはいわず、ねずみ年の方にプレゼントしても喜ばれそうです。
【サイズ】
白ねずみ　 ：　横幅 5.5cm（しっぽ含む：約10cm） / 高さ 3.5cm
大黒天ねずみ ：　横幅 6.3cm / 高さ 5.5cm